2026/10/08 一級建築士 村山 創
結論
上がっています。2026年11月から、一般的な家庭で月1万円を超えます。
沖縄電力の発表では、一般的な家庭(月260kWh)の電気代は、2026年11月から月9,174円 → 10,752円(+1,578円)。標準家庭のモデルで、初めて1万円を超えます。電気の単価も、ここ数年で約1.5倍になりました。
11月の値上げは、いつから・いくら?
- いつから
- 2026年11月から
- いくら
- 一般的な家庭(月260kWh)で月9,174円 → 10,752円。月+1,578円(約17%)、1年で約1.9万円の負担増です。
- なぜ
- 託送料金(送配電の費用)の改定と、国の電気料金の支援の終了が重なるためです(くわしく)。
沖縄電力の発表(2026年9月28日)。燃料費等調整額は月ごとの燃料価格で変わります。家でできる対策はこの記事の後半で紹介しています。
電気代に含まれるもの
毎月の電気代は、おもに次の4つでできています。
最低料金(基本料金)
電気を使っても使わなくても、毎月かかる料金です。
電力量料金
使った電気の量×単価。使うほど単価が上がる3段階です。電線や電柱の利用料(託送料金)も、この中に含まれています。
燃料費等調整額
発電に使う燃料の価格に合わせて、毎月変わる金額です。石炭や石油で発電する割合が高い沖縄では、燃料価格の影響を受けやすくなります。
再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)
全国一律で、使った電気の量にかかります。2026年度は1kWhあたり4.18円で、制度が始まってから最も高い水準です。
このほか、国の電気料金の支援(値引き)がある時期は、その分が差し引かれます。2026年11月からは、この支援がなくなります。
電気の単価の推移
沖縄電力「従量電灯」の電力量料金(第2段階:月120kWhを超え300kWhまで)に、再エネ賦課金を足した1kWhあたりの単価です。
33.33円 → 49.92円。約1.5倍(+16.59円)になりました。
点線の56円は、燃料費等調整額や国の支援の終了まで含めた、実際に払う金額に近い単価です。数え方が違うため、上の5本とは別に示しています。56円の根拠
1kWhあたり・税込。燃料費等調整額と国の支援は含みません。2026年11月からは、託送料金の改定で電力量料金がさらに上がります。出典:沖縄電力の料金表、資源エネルギー庁(再エネ賦課金)をもとに当事務所が作成。
一般的な家庭の電気代(月260kWh)
2026年11月は、標準家庭のモデルで初めての1万円超えです。
燃料費等調整額・再エネ賦課金・国の支援を含む、沖縄電力の発表したモデルの月額です。2023年は値上げ時の発表値、2026年は2026年11月の料金見直しの発表値(同年9月28日)。月ごとの燃料価格で変わります。
このサイトの試算は「1kWhあたり56円」
当事務所のサイトの光熱費の試算(給湯・冷房・太陽光など)は、2026年11月からの電気代に合わせて、電気1kWhあたり56円で計算しています。燃料費等調整額や再エネ賦課金なども含めた、実際に払う金額に近い単価です。
値上がりの合計(月1,578円)を、一般的な家庭の使用量(月260kWh)で割ると、1kWhあたり約6.1円。これをこれまでの50円に足し、56円としています。実際の単価は、使用量や月ごとの燃料価格で変わります。
なぜ上がっているのか
- 燃料価格の上昇:2023年6月、燃料費の高騰を受けて規制料金が値上げされました(モデル家庭で約33%、国の支援後で約11%)。
- 再エネ賦課金の上昇:2023年度の1.40円から、2026年度は4.18円に。
- 託送料金の改定:送配電設備の維持・更新費用が物価上昇で増え、2026年11月から電気料金に反映されます。
- 国の支援の終了:これまで値引きされていた分が、2026年11月からなくなります。
家でできる対策
沖縄の住宅では、エネルギーの約40%を給湯、約33%を冷房が占めます。効くのは、この2つと、電気を自分でつくることです。電気の単価が上がるほど、対策の効果も大きくなります。
電気代が上がるほど、
省エネの効果は大きくなります
省エネで減らせるのは、電気の「量」です。効果の金額は「減らした電気の量 × 電気の単価」なので、同じ設備でも、単価が上がるほど1年で浮くお金が増えます。
電気温水器をエコキュートに替えたときの、1年の差
2023年5月まで(1kWh 33.33円)
2026年度(1kWh 49.92円)
2026年11月〜(1kWh 56円)
同じ工事でも、効果は約1.7倍に
(2023年5月までの単価と、2026年11月からの単価の比較)
電気温水器(年4,612kWh)からエコキュート(年1,060kWh)に替えて、年約3,552kWhの電気が減る場合の試算です。減る量はどの年も同じとし、それぞれの1kWhあたりの単価をかけています。
断熱やエアコンの省エネ、太陽光の自家消費も同じです。電気代が上がる時代ほど、省エネへの投資は早く元が取れ、効果も大きくなります。電気代の値上がりへの、いちばん確かな備えです。
工事の費用は、住宅ローンにまとめられます
中古住宅の購入とあわせて省エネの工事をするなら、フラット35リノベで金利が下がり、工事費も1本のローンで借りられます。省エネ性能の証明書があれば、住宅ローン控除も手厚くなります。家を選ぶときは、省エネ性能ラベルで住まいの「燃費」を比べるのがおすすめです。
この記事に関連する質問
2026年11月から、電気代はいくら上がりますか?
沖縄電力の発表では、一般的な家庭(月260kWh)で月1,578円の値上がりです。託送料金の改定による590円に、国の支援の終了と燃料費等調整額の上昇が加わり、月9,174円が10,752円になる見込みです。
再エネ賦課金とは何ですか?
太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電気を買い取る費用を、電気を使う人みんなで負担する仕組みです。全国一律で、使った電気の量に応じてかかります。2026年度は1kWhあたり4.18円です。
いちばん効果の大きい対策は何ですか?
沖縄の住宅では、給湯が約40%、冷房が約33%を占めるため、給湯器とエアコンの効率を上げるのが効果的です。電気温水器をお使いなら、エコキュートへの交換で年間約19.9万円の差になります。太陽光の自家消費も、電気の単価が上がるほど得になります。
※金額は沖縄電力・資源エネルギー庁の公表値をもとにした目安です。実際の電気代は、契約や使用量、月ごとの燃料価格によって変わります。最新の料金は沖縄電力の公式ページでご確認ください。