2026/10/21 一級建築士 村山 創
結論
受けられます。沖縄は
1戸あたり110万円です。
国の「みらいエコ住宅2026事業」で、GX志向型住宅を新築するとすべての世帯が対象になります。ただし、交付申請は2026年12月31日までで、予算がなくなればその前に終わります。10月21日時点で、予算の67%がすでに使われています。
補助の金額と、対象になる人
GX志向型住宅
(沖縄・5〜8地域)
110万円
1戸あたり
対象になる世帯
すべての世帯
子育て世帯などに限らない
寒い地域(1〜4地域)は125万円です。長期優良住宅(75万円)・ZEH水準住宅(35万円)は、子育て世帯・若者夫婦世帯が対象で、注文住宅の新築のZEH水準住宅は2026年9月30日で締め切られました。
そのほかの主な条件
- GXへの協力を表明した「みらいエコ住宅事業者」と工事の請負契約を結ぶ(着工までに)
- 建てる人が自分で住む。床面積は50㎡以上240㎡以下
- 基礎工事の着手が2025年11月28日以降
- 土砂災害特別警戒区域など、立地の除外要件に当たらない
- 同じ住宅で、国のほかの補助制度とは重ねて受けられない(国費が入っていない自治体の補助は併用できる)
沖縄(8地域)のGX志向型住宅の要件
次の4つを、すべて満たす必要があります。
-
断熱等性能等級6以上
8地域は、UA値の基準がなく、日射の入りやすさ(ηAC値5.1以下)で判定します。
-
再エネを除いて、一次エネを35%以上削減
高効率のエアコン・給湯器(エコキュートなど)・照明などで、基準よりエネルギーを35%以上減らします(一次エネルギー消費量等級8)。
-
再エネを含めて、100%以上削減
太陽光発電でつくる電気を含めて、家で使うエネルギーを差し引きゼロ以下にします。沖縄では、ほとんどの場合、太陽光の設置が必要です(都市部の狭い敷地など、この要件がない場合もあります)。
-
HEMSを設置する
家の電気の使い方を見える化し、機器を制御するしくみです。エコーネットコンソーシアムのサイトに掲載された対応製品を使います。
沖縄で、いちばん効くのは日射遮蔽
8地域の断熱等性能等級6は、壁や屋根の断熱の量(UA値)ではなく、夏の日差しがどれだけ家に入るか(ηAC値)で決まります。ひさし・窓の遮熱・屋根の遮熱と断熱が鍵です。日射遮蔽でエアコンの負荷が減れば、一次エネルギーの削減にもつながります。沖縄の家が蒸し暑い理由と対策もご覧ください。
締切と、予算の残り
GX志向型住宅(注文住宅の新築)の期限
いまから家づくりを始める場合、年内の申請に間に合わせるのは難しいことがあります。すでに住宅会社と計画を進めている方は、設計がGX志向型の基準に届いているかを、早めに確かめておくことが大切です。
2027年4月から、GX ZEHでは蓄電池が必須になります
経済産業省は、ZEHの新しい定義「GX ZEH」を定め、2027年4月から適用します。戸建住宅では、断熱等性能等級6・再エネを除いて35%削減・HEMSに加えて、定置用蓄電池の導入が必須になります。HEMSも、蓄電池の充電・放電を制御できるものが求められます。
いまのGX志向型住宅の補助
(2026年)
蓄電池は
要件ではない
新しいZEH「GX ZEH」
(2027年4月から)
蓄電池が
必須
多雪地域・都市部の狭い敷地に建つ「GX ZEH Oriented」は、蓄電池が必須ではありません。2027年以降の補助金の条件は、まだ決まっていません。GX ZEHの4つの種類とこれまでのZEHとの違いは、GX ZEHとは?で解説しています。
蓄電池のメリット
台風などの停電に備えられ、昼に余った太陽光の電気を夜に使えます。沖縄で太陽光4kWに蓄電池7kWhをつけた試算では、15年でもとは取れます。メリット・費用・選び方は蓄電池は、つけたほうがいいですか?にまとめています。
建築士から:これから家を計画するなら
- 蓄電池を置く場所と配線を、最初の設計に入れておく。あとから付けるより、工事も見た目もすっきりします
- 沖縄は台風の停電が多い地域です。蓄電池は、停電のときに冷蔵庫や照明を使い続けるための備えにもなります
- 屋外に置くなら、塩害に対応した機種を選び、海風が直接当たりにくい場所に置く
- ZEHの補助は、ZEHの定義をもとに条件が決まってきました。2027年以降の補助も見すえて、蓄電池を前提にした計画にしておくと安心です
- 2027年からZEHに必要になることで蓄電池の普及が進み、導入費用は下がると予想されます(国の目標は、2030年度に工事費込みで1kWhあたり7万円・税抜)。いま付けない場合も、あとから付けられるように準備しておくと選択肢が広がります
出典:経済産業省「GX ZEH・GX ZEH-M 定義〈戸建住宅・集合住宅〉」(令和7年9月)。
当事務所がお手伝いできること
補助金の申請そのものは、家を建てる住宅会社(みらいエコ住宅事業者)が行います。当事務所は、その前提となる設計・省エネ計算・要件の確認を担当します。
設計
断熱・日射遮蔽・設備の組み合わせを、GX志向型の基準に届くように計画します。
省エネ計算
外皮性能(UA値・ηAC値)と一次エネルギー消費量を計算し、削減率を確かめます。
要件の確認
等級6・削減率35%/100%・HEMSを満たしているかを、申請の前に確認します。
工務店・住宅会社の方へ
GX志向型住宅の省エネ計算や、BELS・性能評価の手続きをお引き受けします。RC造・木造のどちらも対応します。新築設計業務のご案内もご覧ください。
太陽光の載せ方は太陽光発電は買う・PPA・リースのどれがお得?(太陽光と蓄電池をセットで載せる沖縄の0円サービス「かりーるーふ」の注意点も)、ZEH水準との違いはZEHとZEH水準の違いで解説しています。
この記事に関連する質問
GX志向型住宅の補助金は、沖縄ではいくらですか?
注文住宅の新築で、1戸あたり110万円です(5〜8地域の金額。沖縄は8地域)。子育て世帯や若者夫婦世帯に限らず、すべての世帯が対象です。
いつまでに申請すればいいですか?
交付申請の予約は遅くとも2026年11月16日、交付申請は遅くとも2026年12月31日までです。予算の上限に達すると、その時点で受付が終わります。GX志向型住宅の予算は、10月21日時点で67%が使われています。
沖縄(8地域)のGX志向型住宅の要件は何ですか?
断熱等性能等級6以上、再エネを除いて一次エネルギー消費量を35%以上削減(一次エネルギー消費量等級8)、太陽光などの再エネを含めて100%以上削減、HEMSの設置の4つです。8地域の断熱等性能等級6は、外皮平均熱貫流率(UA値)の基準がなく、冷房期の平均日射熱取得率(ηAC値)5.1以下で判定します。
補助金の申請は、自分でできますか?
申請者は建築主ですが、手続きはGXへの協力を表明した「みらいエコ住宅事業者」(家を建てる住宅会社)が代わりに行います。当事務所は、GX志向型住宅の設計・省エネ計算・要件の確認を担当します。
GX ZEHでは、蓄電池が必須になるのですか?
2027年4月から適用される新しいZEHの定義「GX ZEH」では、戸建住宅に定置用蓄電池の導入が必須になります(多雪地域・都市部の狭い敷地に建つ「GX ZEH Oriented」を除く)。蓄電池の充電・放電を制御できるHEMSも必要です。いまのGX志向型住宅の補助(2026年)では、蓄電池は要件ではありません。
2027年以降も、補助はありますか?
まだ決まっていません。ZEHの補助は、ZEHの定義をもとに条件が決まってきたため、これから計画する家は、蓄電池を置く場所と配線を最初の設計に入れておくと安心です。2027年以降の事業の内容が決まったら、このページを更新します。
※この記事は2026年10月21日時点の公表内容にもとづく一般的な説明です。補助の要件・金額・期限は変わることがあります。申請の可否は、住宅会社(みらいエコ住宅事業者)と事務局の案内でご確認ください。
出典:国土交通省・環境省「みらいエコ住宅2026事業」公式サイト(事業概要、対象要件の詳細【注文住宅の新築】、対象となる住宅の性能の詳細、予算の執行状況)、国土交通省「住宅性能表示制度 断熱等性能等級の基準」、経済産業省「GX ZEH・GX ZEH-M 定義〈戸建住宅・集合住宅〉」(令和7年9月)。